何を調べる？

BMIとは Body Mass Index（ボディ・マス・インデックス）の略で、体格指数とも呼ばれています。この指数を使って肥満度を調べます。これにより太りすぎ、やせぎみかどうかがわかります。

何を調べる？

皮膚のすぐ下につく皮下脂肪ではなく、内臓のまわりにつく内臓脂肪の蓄積を調べます。これにより、メタボリックシンドロームの診断基準の一つである内臓脂肪の過剰な蓄積の有無を推測することが可能です。

何を調べる？

心臓が収縮して全身に血液を送り出されたときに血管壁にかかる圧力が収縮期血圧（最高血圧）。心臓が拡張して心臓内に戻ってきた血液をため込んでいるときに血管壁にかかる圧力が拡張期血圧（最低血圧）です。これにより、高血圧症の疑いがあるかどうかがわかります。

何を調べる？

聴診器で心音や呼吸音などを聴いたり、視診・触診で眼・口腔内・皮膚や甲状腺などに異常がないかを診察します。

何を調べる？

心臓の収縮・拡張の際に生じる電流を波形化したものです。波形の変化やリズムの異常の有無により、心臓のどの部分にどういう異常が起きているかがわかります。

何を調べる？

胸部全体のエックス線写真を撮り、陰影の様子から肺の状態を診ます。肺だけでなく、写真を撮った際に一緒に写ったその周辺にある心臓・大動脈・肋骨や脊椎などの変化がわかる場合もあります。

何を調べる？

喀痰検査は、痰に含まれる細胞や病的成分から、肺がんの存在を調べる検査です。

何を調べる？

胃、十二指腸の病気の発見と診断のために行われます。胃がん・胃潰瘍・胃炎・ポリープなどの病変を見つけます。

何を調べる？

消化器にがんや潰瘍などの消化器病がある場合には、しばしば出血をして便に血が混じるため、便に混じった血液を検出することによって消化器の病気を見つけることができます。 特に、大腸がんのスクリーニング（ふるいわけ）検査として重要です。

何を調べる？

超音波は人間の耳には聞こえない高い周波数の音波で、一定方向に強く放射され直進性が高いという性質があります。これを利用して腹部に超音波を発信し、そこから返ってくるエコー（反射波）を受信し、コンピュータ処理で画像化して診断するのが腹部超音波検査（腹部エコー）です。この検査で調べられる臓器は、肝臓、胆嚢、腎臓、膵臓、脾臓などがあります。

何を調べる？

会話音や高い音が聴きにくくないかを調べます。オージオメーターという機械から発する音を聞き、音の大きさ（単位はデシベル=dB）はどのくらいから聞こえ始めるか、音の高低（波長、単位はヘルツ=Hz）はどの範囲から聞こえるかを調べます。

何を調べる？

貧血検査

白血球数

血液中の白血球の数を示します。
細菌感染など身体に異物が入った時、これと闘うために増えます。白血球が増えているということは、異物の侵入があり、身体のどこかに炎症がおきている疑いがあります。また、白血病などの血液疾患の場合も異常値を示します。

赤血球数

血液中の赤血球の数を示します。
赤血球は、その中に含まれるヘモグロビンを通じて、肺から受け取った酸素を細胞に運び、組織から受け取った炭酸ガスを肺に戻す働きをしています。酸素を運ぶ赤血球の数が減ると酸素を運ぶ能力も落ち、細胞が酸素不足に陥ります。逆に、赤血球が増えすぎると、血液が濃くなり血管が詰まりやすくなります。

血色素量

赤血球中の血色素の量を示します。
血色素はヘモグロビンともいい、ヘムという鉄分を含んだ色素とグロビンというタンパク質が結びついたものです。このヘムの鉄分が酸素と結びついて、体内に酸素を運搬しています。

ヘマトクリット

全血液中において、赤血球が占める容積の割合を表したものです。
赤血球数が減ると、ヘマトクリット値も減ります。
ヘマトクリット値が高くなるのは、タバコや肥満、ストレスなどのせいで増える場合で、血液が濃くなることで血管が詰まりやすくなり、心筋梗塞や脳梗塞の危険性が高まります。

肝機能検査とは、血液を採取して、血液中に含まれる成分を調べ、肝臓（かんぞう）のはたらきや肝臓病を診断する検査のことです。ここでは各項目の検査の意味をご紹介します。

何を調べる？

肝機能

ＡＳＴ（ＧＯＴ）
ＡＬＴ（ＧＰＴ）

もともと肝臓に含まれている酵素で、ウイルスやアルコール等で肝臓に異常があると血液中に増加します。ＡＳＴは肝臓障害以外にも心臓や筋肉の疾患でも高値となります。ＡＬＴは主に肝臓の疾患（肝炎・脂肪肝など）で高値となります。

γーＧＴ（γーＧＴＰ）

主に肝臓に含まれている酵素で、肝臓や胆道に障害があると血液中に増加します。
また、脂肪肝やアルコールの飲みすぎにより高値となります。

ＡＬＰ

肝臓で生成される酵素で、主に肝臓や胆道系の疾患を診断する指標となりますが、他の検査と組み合わせて判定されます。

何を調べる？

血中脂質

総コレステロール

血中のコレステロールの総量です。コレステロールは細胞を作る重要な成分ですが、多すぎると動脈硬化性疾患の危険因子となります。

ＨＤＬコレステロール

動脈硬化を防ぐ善玉コレステロールです。

ＬＤＬコレステロール

動脈硬化の危険因子である悪玉コレステロールです。

中性脂肪
（トリグリセライド）

中性脂肪は重要なエネルギー源ですが、過剰な場合は皮下脂肪や内臓脂肪となり、肥満や動脈硬化を引き起こす原因となります。

動脈硬化指数（ＡＩ）

動脈硬化を起こしやすいかどうかの指数を調べます。

何を調べる？

血糖

空腹時（食後10時間以上）の血液中の糖（ブドウ糖）の量を調べます。これにより糖尿病の疑いがないかどうかがわかります。

ヘモグロビンＡ1ｃ

過去２ヶ月位の平均血糖値を表し、糖尿病の診断や治療の指標になります。

何を調べる？

腎機能

クレアチニン

腎臓の働きを調べます。腎機能が低下すると高値を示します。

尿素窒素

腎臓や尿路系の排泄障害を反映します。また激しい運動などで一過性に高値になることもあります。

何を調べる？

主に痛風の診断の指標になります。食事の全体量が多いこと、アルコールやプリン体を多く含む食品の摂りすぎなどにより高値となります。

何を調べる？

がん細胞が発生すると腫瘍マーカーと呼ばれるがん細胞特有の物質を産生します。そこで血液中の腫瘍マーカーを調べることにより、がんの可能性を調べます。

何を調べる？

尿検査

尿蛋白

蛋白は腎臓で再吸収され、尿に出るのはごくわずかですが、腎臓に異常があると尿に出てしまうことがあります。健康な人でも、激しい運動、発熱などで出る場合があります。病気では、腎炎、尿管結石などの病気が考えられます。
陽性反応が出たら、さらに詳しい検査が必要です。

尿潜血

腎臓や尿路に結石がある時、泌尿器系の腫瘍、炎症など様々な原因によっておきます。陽性反応が出たらさらに詳しい検査が必要です。

尿糖

糖は腎臓で血液中に再吸収されますが、限度を超えて高くなると尿中に漏れ出てしまいます。食後血糖値が高い時に尿糖が出ることもありますが、基本検査は空腹時に行い、糖尿病の最も基本的なスクリーニングに利用されます。

メタボリックシンドロームとは？

特定保健指導

健康づくり事業団の専門スタッフがサポートします！

この健診の対象者は？

じん肺法施行規則に定められた粉じん作業のいずれかに常時従事する、または従事したことのある労働者を対象としています。

• 就業時
• 定期
• 定期外
• 離職時

に行わなければなりません。
じん肺健康診断の結果、管理区分が管理２または管理３となった労働者（じん肺有所見者）には「肺がんに関する検査」を行うこととなっています。

何を調べる？

・粉じん作業についての職歴の調査
・胸部エックス線検査（直接撮影）
※胸部エックス線写真にじん肺の所見が認められた場合、胸部に関する臨床検査、肺機能検査等の追加検査を行います。

健診後は何をする？

有所見者がいた場合は、エックス線写真を都道府県労働基準局長に提出し、管理区分の決定を受けます。「指導勧奨による特殊健康診断結果報告書」に記入して、所轄労働基準監督署長に報告してください。

所見があったらどうする？

作業環境管理（現場の換気・局所排気装置の設置等）や作業管理（作業時間や使用の頻度、保護具の使用等）の再確認をしましょう。必要に応じて、改善措置を講じましょう。健診の結果、「要受診」となった場合は、専門医にご相談ください。

この健診の対象者は？

「有機溶剤業務に常時従事する労働者」とされていますので、継続的あるいは定期的に有機溶剤暴露を受ける労働者を対象としています。有機溶剤の健康診断の実施は6ヵ月以内ごとに1回となっています。

何を調べる？

• 業務歴の調査
• 有機溶剤による健康障害の既往歴の調査、有機溶剤による自覚症状及び他覚症状の既往歴の調査、尿中の蛋白の有無の検査並びに医師が必要と認めて行った場合の貧血検査、肝機能検査、腎機能検査及び神経内科学的検査の既往の異常所見の有無の調査
• 有機溶剤による自覚症状又は他覚症状と通常認められる症状の有無の検査
• 尿中の蛋白の有無の検査
• その他

※使用している有機溶剤によって検査項目は異なります。

健診後は何をする？

「有機溶剤健康診断結果報告書」を作成し、遅滞なく所轄労働基準監督署長に報告する必要があります。

所見があったらどうする？

特殊健康診断で異常があったからといってすべて業務が原因とは限りませんが、作業環境管理（現場の換気・局所排気装置の設置等）や作業管理（作業時間や使用の頻度、保護具の使用等）の再確認をしましょう。必要に応じて、改善措置を講じましょう。
健診の結果、「要受診」となった場合は、専門医にご相談ください。

この健診の対象者は？

1. 重量物取扱い作業
2. 重症心身障害児施設等における介護作業
3. 腰部に過度の負担のかかる立ち作業
4. 腰部に過度の負担のかかる腰掛け作業・座作業
5. 長時間の車両運転等

当該作業へ配置替え前およびその後6ヵ月以内ごとに1回実施することになっています。

何を調べる？

（配置前：例）

• 既往歴及び業務歴の調査
• 自覚症状（腰痛、下肢痛、下肢筋力減退、知覚障害など）の有無の検査
• 脊柱の検査・神経学的検査・脊柱機能検査・腰椎のエックス線検査

健診後は何をする？

「指導勧奨による特殊健康診断結果報告書」を所轄労働基準監督署長に報告されることをお勧めします。（この健診は、法律ではなく通達によるものなので、記録の保存・報告は義務ではありませんが、当該業務を行っていた方に将来健康影響が出た際の重要な参考となります。）

所見があったらどうする？

特殊健康診断で異常があったからといってすべて業務が原因とは限りませんが、作業環境管理（作業の状況等）や作業管理（作業時間や姿勢の工夫、配置転換等）の再確認をしましょう。必要に応じて、改善措置を講じましょう。
健診の結果、「要受診」となった場合は、専門医にご相談ください。

この健診の対象者は？

「VDT作業に常時従事する労働者」とされています。
VDT作業の区分に応じて配置前および定期に健康診断を実施する必要があります。作業区分（A、B、C）は作業の種類、作業時間により分けられます。

何を調べる？

（配置前：例）
作業区分Aの作業者

• 業務歴および既往歴の調査
• 自覚症状の有無の調査（問診）
• 眼科学的調査
• 筋骨格系に関する調査
• その他医師が必要と認める検査

を行います。 作業区分により検査項目は異なります。

健診後は何をする？

「指導勧奨による特殊健康診断結果報告書」を所轄労働基準監督署長に報告されることをお勧めします。（この健診は、法律ではなく、通達によるものなので、記録の保存・報告は義務ではありませんが、当該業務を行っていた方に将来健康影響が出た際の重要な参考となります。）

所見があったらどうする？

特殊健康診断で異常があったからといってすべて業務が原因とは限りませんが、作業環境管理（機器及び机・椅子等の調整や個人に合った画面等の調整）や作業管理（作業時間や作業方法等）の再確認をしましょう。必要に応じて、改善措置を講じましょう。
健診の結果、「要受診」となった場合は、専門医にご相談ください。

この健診の対象者は？

等価騒音レベル85dB以上になる可能性が大きい作業場の業務に従事する労働者です。雇入れ時、または当該作業への配置替え時および6ヵ月以内ごとに1回、定期に実施することになっています。（但し作業環境測定の結果等価騒音レベルが85dB未満の場合は定期の健康診断は省略可）

何を調べる？

（雇入れ時：例）

• 既往歴及び業務歴の調査
• 自覚症状および他覚症状の有無の検査
• オージオメータによる聴力検査
• その他医師が必要と認める検査

健診後は何をする？

「指導勧奨による特殊健康診断結果報告書」を所轄労働基準監督署長に報告されることをお勧めします。（この健診は、法律ではなく、通達によるものなので、記録の保存・報告は義務ではありませんが、当該業務を行っていた方に将来健康影響が出た際の重要な参考となります。）

所見があったらどうする？

特殊健康診断で異常があったからといってすべて業務が原因とは限りませんが、作業環境管理（音を遮るよう耳栓等を使用する等）や作業管理（作業時間や配置転換等）の再確認をしましょう。必要に応じて、改善措置を講じましょう。
健診の結果、「要受診」となった場合は、専門医にご相談ください。

この健診の対象者は？

放射線業務に従事し管理区域に立ち入る労働者です。雇入れ時または当該業務への配置替え時および６ヵ月以内ごとに１回、定期に実施することになっています。

何を調べる？

1. 被ばく歴の有無の調査およびその評価
2. 白血球数および白血球百分率の検査
3. 赤血球数の検査および血色素量またはヘマトクリット値の検査
4. 白内障に関する眼の検査
5. 皮膚の検査

＊雇入れ時または配置替え時の健康診断では、線源の種類等に応じて 4を省略できます。
＊定期に行う健診については、医師が必要でないと認めるときは、2～5 の全部または一部を省略できます。

健診後は何をする？

事業者の責任で、個人ごとの結果を保存することと、事業所全体の結果を「電離放射線健康診断結果報告書」に転記して、労働基準監督署長に報告することとされています。また、電離放射線健康診断個人票も事業者の責任で３０年間保存します。（退職された場合も保存します。）

所見があったらどうする？

特殊健康診断で異常があったからといってすべて業務が原因とは限りません。業務よりも日常の体調や作業と無関係の疾患が原因の場合もあります。特に白血球数および白血球は、風邪やアレルギーやその他の疾患でも変化します。しかし、放射線業務が原因であった場合は、将来の発がん性が高まりますので、作業環境や作業管理の再確認をする必要があります。
健康診断の結果「要受診」となった場合は、専門医にご相談ください。